イタリアからやって来た仙人食

茄子のオリーブオイル漬けを作ろう

イタリアから来た仙人食、それはオリーブオイル漬けです。いかにもイタリアらしいでしょう?
従兄弟がイタリアに滞在して、家庭で覚えてきました。
イタリアの家庭の漬け物でしょうか?我が家では切らせたことがありません。

ここでは茄子を使ったオリーブオイル漬けをご紹介しましょう。
茄子のポリフェノールとアントシアニンが、
ニンニクと唐辛子と相まって、素敵な健康効果をもたらすばかりか、
味のよさも歯ごたえのよさも特筆に値します。
酢とオリーブオイルの健康効果も忘れてはならないでしょうね?



作り方

材料: 茄子、食塩、酢(穀物酢)、オリーブオイル、唐辛子、にんにく

茄子(5ヶ)を縦に4つに切ってボールに入れ、塩を振って、1〜3時間寝かせて、水気を出す。 塩を振りすぎないように。

(写真1 ボールに並べて塩を振ったところ)


酢360〜400ccに水を加えて1リットルにし、沸騰させる。
  酢は好みで加減する。
  茄子の水を捨てて沸騰した鍋に入れ、3分間ゆでる。
  ゆで過ぎないように特に注意。
  煮汁は酢と水を少し加えて、くり返し使えます。

(写真2 くり返し使って色濃くなった酢水。こうして2リットルのペットボトルで保存しています)





 広げて冷やす。(1〜3時間)
 布や紙で拭き取って冷やしてもよい。

(写真3 茄子をざるに広げたところ)

シールパックなどに、1)オリーブオイル、2)茄子、
  3)にんにくのスライスと唐辛子の順に漬け込み、
  1)〜3)を繰り返す。
  ニンニクと唐辛子は、好みで加減する。
オリーブオイルは安価なもので差しつかえありません。

写真4 シールパックに漬け込んだところ もちろん、蓋をします)

○空気が混じっていたら押して抜き、蓋をして保存する。
 酢には殺菌作用もあるので比較的安心。
 気温の高い季節には冷蔵庫に保存し、
 食卓に出す30分ほど前に出して油を解かすと食べ易い。

○作ってから1日2日経つと、酢がなじんでいっそう美味しくなります。
 日数の経過とともに、茄子の色素が皮から肉へと移っていって、
 色がくすんできますが、味は落ち着きます。

食べ方のヒント

○フランスパンに荒みじんに切った玉葱やトマトと一緒にのせる。
○パンの上にのせ、その上にナチュラルチーズのスライスをのせて
 オーブンやトースターでチーズが柔らかくなるまで焼く。
○スパゲッティにバジリコなどの緑色のものと添える。
○サラダに添えて、色と味を楽しむ。
○野菜や肉などの炒めものに使うと、酸味と辛みを加えます。
○刻んで、スパゲッティーなどの素材としても使えます。
○うどん・そばにもよく合います。

応用も楽しめます

全く同じやり方で、パプリカ、キュウリ、ズッキーニなどに応用できます。パプリカは1週間もすると歯ごたえが落ちて きますが、柔らかさにも魅力があります。サラダなどに添えると、色も楽しめます。
パプリカは焼いて皮を剥く必要はありません。その点は楽ですが、
酢の染み込みが少ないので、 必ず冷蔵庫に保存します。
酢の物の嫌いな人にも薦められますね?

パプリカを漬けたもの

 写真2をご覧ください。凄い色でしょう?私は普通1回に10個の茄子を付け込みます。その場合の酢水の量は2リットルです。出来上がった酢をペットボトルに戻すと、200ミリリットルほど少なくなりますから、次回は酢と水を加えて、くり返し使っています。しみ出したアントシアニンでこんな色になるんですよ。

 ワインビネガーを使う場合は、酢と水を等量にまですることができます。酢はアルコールが酢酸発酵してできますので、その土地で一番よく飲まれる酒から作るわけですね?日本では米を使った清酒から、ヨーロッパではぶどうを使ったワインからという具合です。どちらでも効果は変わらないんじゃないでしょうか。高価な酢を使う必要はありません。安価な穀物酢で十分です。

 唐辛子を細かく砕いて漬けると食べるときに邪魔になりますので、唐辛子を予めオリーブオイルに付け込んでおいて、つまりラー油のようにして使っています。写真に撮ればよかっったですね。気に入って、これからも漬けるという方には、お薦めの方法です。

 写真4をご覧ください。オリーブオイルをたっぷり使っているでしょう?私は先にオリーブオイルでラー油のように作った唐辛子油を混ぜておいて、菜ばしで茄子とニンニクを並べていきます。こうすると泡を抜く必要もありませんし、手が油になることもありません。この方法を見つけるまでは、後始末が面倒でした。

 色々試した結果、食べ方や素材でこんなのも美味しかったよというものがありましたら、メールでお知らせください。お許しいただければ、このページで紹介いたします。ハーブを入れて香り付けを楽しんだというお便りをいただいています。そういう応用もお知らせください。

 ここで紹介した茄子のオリーブオイル漬けは、本質的に茄子のオイルマリネ(melanzone sott'olio)です。レシピを言いますと、茄子2個を厚さ1.5センチの輪切りにし、塩ひとつまみを入れた白ワインビネガー200ccを沸騰させて、2回に分けて1分間ずつゆで、ざるに上げます。冷えたら布か紙で水気を拭き取ります。これを、バジリコの葉を敷いた器に並べ、オリーブオイルをかけて漬け込みます。ニンニクと唐辛子は入れませんが、これらとオレガノを入れる揚げ茄子の酢漬けや、胡椒とパセリのみじん切りを入れる焼き茄子のレモン風味マリネなどもあります。レシピごとに異なったマリネ液を用意して作るのがマリネの特徴ですが、私はそんな面倒は好みません。よかったら試してみてください。

 三人いる娘の一人が農家に嫁いでいます。そこから今日、素晴らしく大きなキュウリを戴きました。そのうち二本を酢水で煮て、オリーブオイルで漬け込みました。かなり大きな入れ物なんですが、ちょうど一杯になりました。
 キュウリのオリーブオイル漬けは、冷ラーメンに添えると美味しいですし、何もしないでそのまま食べても美味しいんですよ。





2001.3.4 掲載 2002.12.23 移転



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